米医療機関大手Scripps Health社がランサムウェア恐喝攻撃の被害に

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アメリカサンディエゴの非営利医療機関「Scripps Health」は、ランサムウェア恐喝攻撃を受け、オンラインポータルへのユーザーアクセスを停止。患者の診療業務を代替手段に切り替えています。

地元メディアの報道によると、この攻撃を受けて患者へのサービスが停止。一部の重症患者が他の病院に転送されているとのことです。

患者の治療活動の中断

Scripps Health社は、2021年5月2日土曜日の深夜に攻撃を検知。MyScrippsやscripps.orgなど医療施設に接続するアプリケーションへのユーザーのアクセスを停止しました。

2021年5月3日日曜日、医療機関はITアプリケーションがオフラインになっているにもかかわらず「患者治療は当社の施設で安全かつ効果的に提供され続けている」と説明していたことがわかっています

なお、緊急外来センター、Scripps HealthExpress、救急部など、一部の施設では患者の診療を継続しているとFacebookで伝えています。

ランサムウェア恐喝攻撃は綿密なプロセスを用いて行われたとしています。米サンディエゴ・ユニオントリビューン紙によると、紙の記録を行っていた医療従事者や患者のバイタルを電子的にモニターしていた医療従事者も、今回の攻撃の影響を受けたとのことです。

同紙によると、攻撃を受けた後の状況についてはスクリップス・ヘルス社の内部メモからランサムウェアによる攻撃は医療用画像へのアクセスを含む2つの病院のコンピュータシステムに影響を与えたとしています。

この攻撃の影響で、エンシニータス、ラホーヤ、サンディエゴ、チュラビスタの各病院では脳卒中や心臓発作の患者を受け入れることができなくなったため、他の医療施設に搬送されています。

Scripps Health社は通常業務への復帰を目指しており、法執行機関や政府機関にこの状況を報告しています。

Scripps Healthは、5つの病院と19の外部協力施設、2,600人以上の提携医師がおり、Fortune社のデータによると、Scripps Health社は毎年、70万人以上の患者を治療しています

2020年には四半期ごとの収益が790億円(7億9,000万ドル)を超えるScripps Healthは、利益を追求するランサムウェアギャングにとって魅力的なターゲットとなったようです。

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