欧州連合(EU)は、2020年にエストニアの政府機関を標的としたサイバー攻撃に関与したとして、ロシアの軍事情報機関(GRU)29155部隊の一員である3人のハッカーを制裁した。
本日、EU理事会は、GRUのニコライ・コルチャギン、ヴィタリー・シェフチェンコ、ユーリイ・デニソフが、エストニアの複数の省庁に侵入し、機密情報を含む数千の機密文書を盗んだと発表した。
「サイバー攻撃により、攻撃者は、経済・通信、社会問題、外務省を含む複数の政府省庁に保存されている機密情報や機密データに不正アクセスし、数千件の機密文書が盗まれた。
「これらの文書には、企業秘密、健康記録、その他の重要な情報が含まれており、被害を受けた機関の安全が脅かされた。ユニット29155は、他のEU加盟国やパートナー(特にウクライナ)に対するサイバー攻撃も行っている。
EUは 12月にも、欧州全域での暗殺やさまざまな不安定化活動(爆弾テロやサイバー攻撃を含む)に関与しているとして、ユニット29155を制裁している。
カデット・ブリザード(Cadet Blizzard)」や「エンバー・ベア(Ember Bear)」としても追跡されているこのグループは、2020年以降、欧州全域での破壊工作や、NATO加盟国や北米、欧州、中南米、中央アジアの国々に対するサイバー攻撃を画策してきた。
さらに最近では、2022年初頭からウクライナに援助を提供している組織を標的とした妨害活動に切り替えている。少なくとも2021年3月以降、Ember Bearはバックドア、情報窃取装置、偽のランサムウェアを主にフィッシングEメールで配信し、ウクライナの団体も標的にしている。
2024年9月、米国とその同盟国は、このロシアの軍事ハッキンググループを、世界の重要インフラを標的としたサイバー攻撃と関連付けた。
米国務省はまた、ウラディスラフ・ボロフコフ、デニス・イゴレビッチ・デニセンコ、ユーリイ・デニソフ、ドミトリー・ユーリエヴィッチ・ゴロシュボフ、ニコライ・アレクサンドロヴィッチ・コルチャギンという、GRUの29155部隊の一員と思われる5人のロシア軍情報将校に関する情報に対して、最高1000万ドルの報奨金を出すと発表した。
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