オクラホマ州タルサ市(Tulsa)はランサムウェアの攻撃を受け、マルウェア拡散を防ぐため、市のシステム停止を余儀なく行わされました。
タルサ市は、オクラホマ州で2番目に大きい都市で人口は約40万人の都市です。
2021年5月9日ごろ、不審な人物がタルサ市のネットワークにランサムウェアを展開したため、タルサ市はすべてのシステムをシャットダウンし、オンラインサービスを停止しました。
タルサ市のGT・Bynum市長は、次のように述べています。
当局のサーバーにマルウェアがあることを確認したため、慎重を期してすぐに全システムをシャットダウンしました。
Bynum氏によると職員は仕事を再開しており、今回の事故による911サービスや緊急対応への影響はないとのことです。
しかし、市のシステムが停止したことで住民はオンラインの請求書支払いシステムや公共料金の請求、電子メールによるサービスなどにアクセスできなくなっています。また、タルサ市、タルサ市議会、タルサ警察、タルサ311のウェブサイトもメンテナンスのため停止しています。
市はFacebookの投稿で、顧客情報は侵害されていないと説明しています。ランサムウェアの多くは、ランサムウェアを展開する前にデータを盗むため、ある程度の量のファイルが盗まれていることが多くあります。
タルサ市は、ランサムウェアの攻撃によりタルサ市民へのサービスを提供する多くの外向けプログラムで技術的な問題が発生しています。顧客情報への影響はありませんが、市民は市のウェブサイトにアクセスできずネットワークサービスに遅延が発生します
https://www.facebook.com/tulsapolice/posts/10158140013203663
とタルサ市警のFacebookページを更新しています。
ランサムウェアは米国の利益を脅かす脅威となっており、毎日のように新しい攻撃が公開され被害者は平均1億円(100万ドル)の身代金を支払っています。
増え続けるランサムウェアの脅威に対抗するため、推奨される解決策を議員に提供するためにRansomware Task Forceが設立されました。
解決策としては、身代金の支払いに関する情報開示の義務化や組織によるランサムウェア攻撃の防止と対応を支援するための国際的な協調活動などが挙げられます。
2021年5月8日ごろ、ランサムウェア「DarkSide」によって米国最大の燃料パイプラインがサイバー攻撃を受けたことを受け、重要インフラへの攻撃も大きな関心事となっています。
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